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2008.05.20

欧州住宅事情

イギリスでウィークデーには毎朝やっているテレビ番組に住宅番組があります。売りに出ている物件を取材して、不動産屋が物件を解説して評価価格を付け、競売が行われて落とした人を取材するといった趣向。

こちらでは再開発地域や郊外ではもちろん新築もありますが、古い家も直しながら長く使うのが普通です。また、オックスフォードもそうですが、コッツウォルズのように新築や改築に当たっては当局の許可が必要であり、景観にそぐわない建材を外装に使えない地域もあります。

そもそも物件について築何年といった表示はこちらでは見たことはありません。場所と物件の程度を厳しく評価し、値段を付けていきます。

イギリスではないですが、出張で行ったオランダのアムステルダムの街並みを以下に掲載します。ほとんど17世紀の黄金時代に建てられた家屋です。窓の大きさに注目下さい。当時これだけの窓ガラスを調達できたと言うことです。その技術と富を偲ぶことができます。
なお、旧市街の物件は非常に高価なので、銀行が所有している物件が多いとの事です。多くの人が賃貸で住んでるんでしょうね。

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運河には船上家屋が並んでいます。

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同じくアムステルダムの街並み。傾いた家があるのが分かりますか?

次にイギリスの家屋。

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100年と少し前に夏目漱石が下宿していたロンドンの家屋。当時のままの建物だそうです。ロンドンの高級住宅地ということもあり億単位します。

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ハリファックス(Halifax)の街並み。恐らく19世紀の建物が多いと思われます。

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ハリファックスのカウンシル・ホール。

イギリスはコッツウォルズの17世紀頃の家屋です。

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先週末行ったコッツウォルズの家。17世紀の建物。富裕家の家ではありません。農家ですよ。

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同じくコッツウォルズの家。茅葺き(正確には茅ではないみたいですが)の屋根。随分維持費がかかりそうです。

コッツウォルズの事は既に書きましたが、セカンドハウスとして所有している人が多いそうです。ロンドンに小さなフラットを借りて週末はこちらで過ごすというプチ富裕層が買っていくのでしょう。

ヨーロッパは地震はほとんどありませんし、夏が過ごしやすくてエアコンも不要という気象条件はありますが、この物持ちの良さには感心させられます。そして、内装を直したりしながら大事に住んでいます。まあ、古いだけあって、物件を借りるときは十分確認が必要です。過去留学された方から、電話線がネズミにかじられていて電話がしばらく不通だったとか聞いたような・・・こちらの人も文句を言いながらも住んでいるみたいです。

こちらは不動産売買の価格も高いなら家賃も高い訳ですが、物件に応じて税金もとられます。これが相当高いらしく、家賃に税金が込みになっているか別にとられるかは契約の際に確認するべき重要な要素です。この高額の税金は、子供が独立して部屋が余っている家などに、空いた部屋を貸して副収入を得ている人が多い理由の一つかと思われます。

この前、汽車で一緒になった、奥さんが日本人という方が、奥さんの親類が日本のマンションを買ったのだけれど安くて驚いた、と言ってました。確かにバブル時代に比べれば随分安くなりましたけど・・・オックスフォードのCity Centreの2ベッドルームのフラットが1億円近くしたりするからなあ。安く感じるのも無理はありませんが。

でも、この話に出た日本のマンション、200年保ちますか?

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コメント

はぁ~。素敵ですねぇ。何とも差を感じてしまいます。日本は持ち家信仰が強く、それでいて、宵越しの銭は持たぬ的住宅を、一世代が作れるお金しかかけずに建ててしまうからダメなんですかねぇ。。。
ヨーロッパの建物は、数世代の人がお金を出し合って造った感がありますね。何せ素材が良いです。何百年も持つような自然素材が主ですから。新建材は持って30年が限度かと。。。
最近の日本のマンションは、耐震的にもかなりしっかりしているので相当持つと思うのです。古いものに手を加えて長く使おうという意識の問題があるように思うのですが、若者にお金が回らなくなってきていることを思うと、手直しして使う世の中にシフトしてくるかもしれません。高層マンションもその方向で保持されることを祈るばかりです。

投稿: kasahara | 2008.05.25 13:21

コメントありがとうございます。
若干補足しますと、やはりこちらは地震が基本的にないことも古い建物が残っている一因だと思うのです。おそらく関東大震災級の地震が来ればひとたまりもないのではないでしょうか。
実際、こちらに来て早々、イングランドの東で地震があり、テレビのニュースでは大騒ぎになってました。被害としては、ある家屋の煙突が崩れたくらいだったようですが・・・
基本的にはこちらの住宅は日本人の感覚ではかなり住みにくいと思いますし、自由に家を建てることができない地域も多いので、不自由なことは不自由なんですよ。この辺りは共同で地域を形作る意識の違いの問題も大きいと思われます。
日本でも長期的には長く住める形の賃貸住宅の整備や中古物件市場の整備が今後進むと良いと思います。住宅を使い捨てる余裕はいずれなくなるのではないかという指摘はそのとおりと思いますので。

投稿: tonop | 2008.05.25 20:29

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